D-3 コロー「セーブルの田舎道」

セーブルの田舎道

19世紀の中ごろ、パリ近郊のフォンテンブローの森の中のバルビソン村に居住した風景画家の一団がありました。彼らは自然をジカに観察し、その中で絵筆をとるために、集まってきたものでした。《バルビソン派》と呼び、ミレーなどとともにコローもその一人でした。コローは裕福な家庭に生まれ、その恵まれた環境の中で快活で無欲な生涯を送りましたが、画風もそれを反映して、静かで穏やかです。ご覧のように、木の幹も枝もなよやかにうねり、その上を微風が快くすべっていきます。往きかう農民たちも、ミレーの描くような敬虔さや力強さはないかも知れませんが、自然と溶け込んだ素朴な平和があります。セーブルは、セーブル磁器の生産地で、18世紀以来今もフランス国営の磁器工場のある町です。

 

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