D-19 ミレー「落穂ひろい」

落穂ひろい

ノルマンディのグルシュイに農民の子として生まれる。1837年パリに出、歴史画家ドゥラロッシュの門に入ったが、ほとんどルーブル美術館の中で日を送った。歴史画と写実画の間で立ち迷っていたが、1848年農民の作業を描いた「簸る人」を発表、以来一転して農民画家となる。

ミレーの農民画に共通するのは彼ら農民が自分達の貧しい生活の中に不満も不安も抱かずに、いずれも肩を落とし、目を伏せて慎ましく敬虔に生きる姿である。しかし、それに対してさえ、当時の人々の中にはミレーの社会主義的な反抗を感じて非難する人もいたのである。

「落穂ひろい」刈り入れのすんだあと畑で小作農民たちに許されたささやかな稼ぎである。ミレーはその中に美徳をみいだし、目を楽しませるように帽子の色に変化を与えた。全体として画面は明るく、気持ちの良い作品になっている。 

 

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