D-30 ルノワール「モデル嬢」

モデル嬢

ルノワールは、外光の移りゆく効果に関心を寄せ、ヨーロッパ絵画史の上に一時期を画した《印象派》の一人です。彼は、他の画家たちが樹木や水面や空の光に眼を向けていた頃、好んで人物をテーマにして、同じ光の動きを捉えていたのです。豊満な光り輝く女性の肉体の描写は彼の得意としたところですが、実際は、全作品中着衣の女性像がはるかに多いのです。ルノワールは、人間の肉体が光に洗われるときの美しさと、その人物の衣装にこぼれる光の美しさも対比させて、より効果的に光の芸術をつくり出したのです。暗褐色をバックに光を受けて明るく輝く横顔と、白いネッカチーフの白さが印象的です。彼の印象派的な手法では最後に属する作品です。モデルは、マルゴ・ルグランだといいます。

 

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