D-49 中谷貞彦「春日」

春日

1926年(大正15年)東京生まれ。東京美術学校(現東京芸術大学)油彩科の安井教室に学び、フランス留学後、立軌会を中心として画壇で活躍。現在、立軌会の同人、日本大学芸術学部美術学科教授として、長年後進の指導に当たっている。柔らかく、しかも色の冴えがあり、美しいリズム感に満ちたその絵は、今なお精神の実在を芸術の中に追求している。1991年優れた画業をあげた具象洋画家を選んで贈られる第6回の小山敬三美術賞を受賞。古来、桜は画家や文人をひきつけてやまないが、中谷氏もその中の一人らしく、桜の妖艶な感じと気味悪さがなんともいえない魅力だと語る。しかし、桜の花そのものが中谷氏の目的ではない。桜をあしらった木立の風景とそして深い生動感に満ちた一つの内景と呼ぶべきものである。

 

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