ヤングアダルト(YA)の本

 

 

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 YA(ヤングアダルト)とは、13歳〜18歳くらいの若者を表す言葉です。その世代に人気のある本や、触れてほしい名作、生き方や進路に悩んだときに参考になる本、趣味の本など、様々な分野の本を選んでいます。中高生の読書推進を目的としていますが、大人の方も楽しめるコーナーです。

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 『偽りの王子 カーシア国三部作@』
 ジェニファー・A・ニールセン//ほるぷ出版//93-ニ

 

  カーシア国の少年孤児院で暮らすセージはもうすぐ15歳。そろそろ孤児院を出て、独り立ちしなければならない。ある日彼は、市場で肉を盗み捕まったところ、コナーという貴族に助けられ、屋敷に連れていかれる。そこにはセージと同じくらいの年の、同じく孤児の少年たちが集められていた。

 冷たい目をしたコナーのたくらみは、国家の転覆。カーシア国は荒れ、王、王妃、第一王子は殺害されている。集めた孤児のうち1人を行方不明になっている第二王子に仕立て上げ、王座を奪おうというのだ。

 4人の少年たちの中から、偽の王子に選ばれるのはただ1人。残りの者は、コナーの陰謀を知ったことから、口封じのために殺される。もちろん、逃亡を図っても殺される。生きて屋敷から出るには、偽りの王子に選ばれるしかないのだ。

 自分の命を守るため、少年たちは互いに足を引っ張り合う。周りは敵だらけ、相談する人間もいなければ、協力することもない。

 セージは盗み、嘘をつき、自分のために周りの人間を蹴落とす、型破りな主人公。しかし彼の中にある、自分なりの正義や思いやりに気づいた時、隠された「真実」へとたどり着く。

  王座をめぐる陰謀に巻き込まれた、少年たちの運命は…。息もつかせぬ驚きの連続、カーシア国シリーズは全三巻。

 

 『消えた王 カーシア国三部作A』

 『ねらわれた王座 カーシア国三部作B』

 

 

 

 

 

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 『猫と狸と恋する歌舞伎町』

 額賀 澪//新潮社//F-ヌ

 

 谷中千歳(やなか ちとせ)。二十歳の男子大学生。学校は立教大か、明治大か、青山学院あたり。一人暮らしをしていて、最寄り駅は日暮里。実家は遠いからあんまり帰らない。好きな食べ物はつけ麺、特技は球技。そういう設定で生きている千歳は、実は化け猫。三万匹に一匹の確率で生まれると言われるオスの三毛猫である。彼は、退屈しのぎのように人に化け、人間世界で気ままに過ごしていた。
 特定の人間と親しくなりすぎないようにしていた千歳だが、しばらく前からドーナツ屋の店員、椿と恋愛中である。しかし、しょせん自分はネコ。彼は未来のない恋愛と、椿をだます日々に悩んでいた。

 そんなある日、千歳はデート中に自分たちを尾行する影に気づく。ネコに戻って奇襲をかけるが、返り討ちにあい、捕まってしまう。千歳が変化する様子を目の当たりにしても驚かない黒いスーツの男たちは、新宿歌舞伎町の任侠団体「愛宕組」の一味、そして組長・愛宕君彦はなんと椿の実の父親だった。組長は千歳に娘と別れろと迫る。知らされていなかった事実に驚く千歳。しかし椿にはもっと大きな秘密があって…。
 
 運命に抗いながら、自分らしい生き方を求めて奔走する千歳と椿、そして愛宕組の面々。青春×任侠×ファンタジーが生み出す、キュートなモフモフ物語。 

 

 

 

 

 

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 『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして

  人類学者が考えたこと』

 奥野 克巳//亜紀書房//389

 

 生きていくうえで大切なことは、幼少期から周りの大人たちに刷り込みのように何度も教えられる。それが「ありがとう」と「ごめんなさい」を自ら言える人でありましょう、だったりする。感謝の気持ちと素直に非を認める心が美徳とされている日本人にとって、この本のタイトルは大変衝撃的である。

 文化人類学者である著者は、マレーシアのボルネオ島に暮らす狩猟採集民「プナン」の元を訪れる。彼らの文化を知るため共に生活を始めた著者は、言語や生活の違いよりも、彼らとの感覚の違いに大いに困惑する。

 プナンの人々は、過失に対して謝罪もなければ反省もない。貸したものを返さない、壊して返したとしても謝らない。ありがとうと言わないし、そもそもプナン語に感謝の気持ちを表す言葉はない。著者は10年以上プナンの人々と交流してきたが「ありがとう」も「ごめんなさい」も一度も聞いたことがないというから驚きである。

 最初は戸惑い、彼らの態度に腹を立てていた著者だが、しだいにそれに慣れ、現代日本と比べるうち自分の持つ価値観が揺らぎ始める。

 もしかして「ありがとう」も「ごめんなさい」もいらない世界って、ちょっと良いのかもしれない…。

 未知の文化との交流の中で我々の当たり前はひっくり返される。驚きに満ちた冒険、プナンの森への旅。

 

 

 

 

 

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  『手をつないだまま さくらんぼの館で』

 令丈 ヒロ子//KADOKAWA//F-レ

 

 軽い気持ちで書いた小説が出版され、シリーズ化して仕事が続いたことから、颯太は大学を休学して執筆に専念することに。「小説家」とはいえ、若い男がプラプラしているのは世間体が悪いと考えた母は、彼に仕事を与える。それは親戚の持つ古い洋館を修繕し、住み込みで管理することだった。白桜館と呼ばれる館は、ステンドグラス、バルコニー、暖炉、天蓋付きのベッドまで備えたお屋敷だった。

 執筆の合間に庭の手入れや掃除をする、穏やかな生活に慣れた頃、颯太の元に10歳の女の子りりながやって来る。家主の孫で他に身寄りがないことから、彼女も白桜館で生活をするという。ワガママなりりなに振り回される颯太だが、彼女を守りながら暮らすうち、友達のような、兄妹のような、親子のような愛情を感じるようになる。

 しかし、彼女と過ごす時間の中で、颯太はたびたび既視感(デジャヴ)を覚える。この気持ち、会話の流れ、前にもあったような…。

 書名に込められた意味がわかる時、とても切ない気持ちにさせられる。人と共に生きることの喜びと、喪失の悲しみを描いた物語。 

 

 

 

 

 

 

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  『54字の物語』

 氏田 雄介//PHP研究所//F-ウ

 

 先日研究室に送ってくれた大きなエビ、おいしかったよ。話は変わるが、例の新種生命体のサンプルはいつ届くのかね?

 表紙には、こんな物語が…。本書のサブタイトルは『意味がわかるとゾクゾクする超短編小説』。どの物語もたったの54字で完結しています。次のページには物語の解説が書かれていますが、意味が分かれば、読み飛ばしてしまっても大丈夫。

 巻末には54字の物語を作ってみよう!と創作のためのページも。「伝えたいこと」を無駄なく、しかも面白く、人に伝える練習になります。

 

 「ただいま」と言えば「お帰りなさい」と返ってくる新生活が始まった。家賃も安いし、こんな一人暮らしも悪くない。

 

 本当にこんな惑星に生命体が存在するのだろうか?一年間に及ぶ実地調査の最終日、幸いなことに私はうんこを踏んだ。

 

 9マス×6行の原稿用紙に綴られた、世界一短い(?)短編小説集。

 

 

 

 

 

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 『野生のロボット』

 ピーター・ブラウン//福音館書店//93-ブ

 

 嵐の海で貨物船が沈没し、投げ出された積み荷の木箱は無人島に流れ着いた。中に入っていたのは、古典的な形のロボット。その見た目のダサさに反してAI(人工知能)機能を搭載したROZZUM7134型、通称ロズは島で初起動し、目にうつる野生動物の真似をすることで学んでいく。

 初めは無機質なロボットを恐れていた動物たちだが、ロズがガンのヒナを育てたことをきっかけに、島の仲間として受け入れるようになる。キラリと名付けられたヒナはすくすくと育ち、ロズは母親の愛情に似た感覚が自分の中に存在することに気づく。これも他の生物の生態から学び、真似た感情なのか。そもそも、命を持たないものが生き物の親になれるのか。子育てに悩むロズは、立派な野生のロボットになっていた。

 しかし、島での平和な暮らしは人間たちがロズを「回収」しにやってきたことで一変してしまう。

 人間の生活のために、テクノロジーを駆使し生み出されたロボットが、無人島で野生化していく様子は、滑稽でありながら、なぜかとても感動的。野生動物たちとの関係を築いていくロズの姿から、自然と人間、人工知能、家族関係、さらには「生きる」ということについて、深く考えさせられる。

 

 

 

 

 

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  『10代に語る平成史』

 後藤 謙次//岩波書店//21

 

 元号の改元が決まってから、ちまたではさかんに「平成最後の〜」というフレーズが使われています。もうすぐ終わってしまう、平成とはどんな時代だったのでしょう。政治ジャーナリストとして歴史に残る平成の出来事を目撃、取材してきた著者が、消費税の導入、選挙制度の変化、バブル経済の終焉、沖縄の苦難、9.11、北方領土、自然災害、日中・日韓・日朝関係、についてわかりやすく解説しています。

 じっくり読むのはもちろん、興味がある章だけを「つまみ読み」するにも最適です。

 平成に生まれたみなさんが、平成の出来事について知り、考えることで新たな時代をより良いものにできるのです。そしてみなさんもいつか、未来を担う小さな人たちに「平成ってどんな時代だったの?」と聞かれる日が来るのです。

 

 

 

 

 

 

 

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 『ふしぎをのせたアリエル号

 リチャード・ケネディ//徳間書店//93-ケ

 
 エイミイとキャプテンは同じ日に生まれた双子。ただし、エイミイは人間の女の子で、キャプテンはお父さんが作った船長の人形。エイミイのお母さんは彼女を産んですぐに病気で亡くなり、お父さんは船乗りの仕事で海へ出てしまった。
 孤児院で育ったエイミイには、キャプテンしかいなかった。二人はどこに行くのも、何をするのも一緒。エイミイは毎日キャプテンに話しかけ、本を読み聞かせてやった。
 彼女が10歳になった時、最初の不思議が起こる。キャプテンが本物の人間になったのだ。日に日に成長するキャプテンは、エイミイのことを妹と呼び、二人で孤児院を出ようと考える。そのためには外の世界で仕事をし、お金を稼がなければならない。
 キャプテンはエイミイに必ず迎えに来ると約束し、孤児院を出ていく。

 父親に続き、キャプテンにも置いて行かれたエイミイに、二つ目の不思議が起こる。期待することに疲れ、感情を無くしてしまったエイミイは、人形になってしまったのだ。顔や体は布、髪の毛は黄色い毛糸、目は青い貝ボタン。とっても可愛いけれど、ぴくりとも動かない。

 やがてエイミイを迎えに来たキャプテンは、「自分がそうであったように、大好きな人が寄りそい、本を読んであげれば元通りになる」と信じて彼女を航海に連れ出す。
 元人形のキャプテンと、元人間のエイミイ。二人と個性的な仲間たちを乗せ、アリエル号はエイミイの心を取り戻す冒険の旅が始まる。

 

 

 

 

 

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 『探偵は教室にいない』

 川澄 浩平//東京創元社//F-カ

 

 札幌市内の中学校に通う真史(まふみ)。14歳、女子バスケ部所属だけれど、170cmの高身長がコンプレックス。彼女には少し変わった幼なじみがいる。幼少期、母親同士が友達という理由でひとまとめにされていただけで、気が合うわけでも、仲が良いわけでもない。子どもの頃から頭の回転が良くて、生意気でしょっちゅう泣かされていた。そんな幼なじみ、歩(あゆむ)と9年ぶりに再会したのには、わけがある。

 ある日、真史が体育の授業を終え教室に戻ると、机の中に一通の手紙が入っていた。中身は真史へのまっすぐな気持ちを綴ったラブレター。しかし、手紙はA4のコピー用紙にプリントアウトされたもので、差出人の名前もない。ホンモノ?いたずら??一体誰が、いつのまに…?

 真史は学校の友達には話せず、別の中学に通う歩に謎のラブレターについて相談を持ち掛けることに。彼は9年もの間に、立派なひねくれ不登校児に成長していた。

 謎を解決するのは、引きこもり系名探偵(でも大好きなスイーツのためには行動派)。中学生の日常を爽やかに描いた青春ミステリー短編集。

 

 

 

 

 

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  『サイモンは、ねこである』

 ガリア・バーンスタイン//あすなろ書房//P-バ

 

 ライオン、チーター、ピューマ、クロヒョウ、トラ。彼らの前に現れたのは、丸っこい小さな子猫、サイモン。

 サイモンは彼らに向かって「ぼくたち、にてますね」と言う。それを聞いたライオンたちは大爆笑。子猫ちゃんと一緒にされてはかなわないとばかりに、サイモンにとっておきの自慢を披露する。

 しょんぼりとするサイモンを見て、今度は似ているところを探してみることに。みんな耳が良い。ヒゲが立派で、しっぽは長い。するどいきばに、とがった爪に…。

 似てる?似てない?お互いをじっくり観察して知ることで、わかり合えたサイモンとライオンたち。サイモンの素直な心は、誇り高く生きるものの気持ちをやわらかく解きほぐします。

 最後のページのサイモンたちが最高に可愛い!何度も読み返し、いつまでも眺めていたい幸せな絵本です。

 

 

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