画家はサフォーク州イースト・バーゴルドに裕福な製粉業者の子として生まれた。1799年ロンドンのロイヤル・アカデミー・スクールズに入学するが、彼の芸術性はむしろ18世紀イギリス風景画を独学で研究したことに負っている。
「私が絵の中で試みることは、光、霧、咲きそめた花、爽やかさなどであるが、これらは今日までどの画家によっても表現されたことがない」と語っている。しかしこうした自然観察に基づく彼の作品はなかなか世に認められず、20数年後の1829年にようやくロンドン・アカデミーの正会員に選ばれるに至った。
この画は画家の代表作の一つで、自然把握と明暗表現の方法など近代風景画の形式に重要な意義をもっており、若いフランスの画家のドラクロワやルソーたちに深い感銘を与えた。