相生市立図書館

AIOI CITY LIBRARY

兵庫県相生市那波南本町11番1号

0791-23-5151

相生市立図書館のスタッフが館内のPOPで紹介している本です。
なにを読もうか迷ったときの参考に、ぜひご活用ください。
探している本が見つからない場合は、お気軽にスタッフまでお尋ねください。

スタッフPOP本

『つぎはぐ、さんかく菰野 江名//著 ポプラ社 F-コ

惣菜と珈琲のお店「△(さんかく)」
そこで暮らしているきょうだい 兄・妹・弟
晴太・ヒロ・蒼

お互いに
大切にしあいながら
幸せを願いあいながら
暮らしている

たとえば
取り決めたわけでもなく
誰かが言い出したわけでもないけれど
”3人のうち、誰かの話を残りの2人で話すのは、ルール違反″

でも
このきょうだいには、それぞれ事情があって
今、こうして3人で暮している

毎日を懸命に生きている3人から
あたたかい気持ち、あきらめたくない願い、強く生きていく思いを
受け止めてみませんか・・・

  〈選考員満場一致!第11回ポプラ社小説新人賞受賞作〉

『NHKが悩む日本語NHK放送文化研究所//著 幻冬舎 810

日本語って難しいと思ったことはありませんか?
  ・100歳をこえて生きる、というときの漢字は「超える」?「越える」?
  ・赤ちゃんパンダは「1匹」?「1頭」?
  ・2024年の「幕開け」「幕開き」どちら?
  ・「数日」は何日くらい?
などなど普段何気なく使っている言葉ですが、そういわれると・・・
「へー!、なるほど、そうなんだよね~」そんなふうに思える内容が多い本です。

『愛するよりも愛されたい佐々木良//訳 万葉社 911.1

万葉集が令和言葉・奈良弁で訳されています。
古の人に想いを馳せ、身近に感じられる一冊です。

『100万回死んだねこ福井県立図書館//編 講談社 015

気になってた本の覚え間違い、あるあると笑いながらお読みいただけます。
図書館員のお仕事の一つは、本と人をつなぐこと。
お読みになりたい本を精一杯探します。
間違っていても、うろ覚えでも、どうぞお気軽にお尋ねください。

『自分を休ませる練習矢作 直樹//著 文響社 159

最近、ゆっくり休めていますか?
ついがんばりすぎてしまうことが、くせになっていませんか?
この本では、がんばりすぎる人は「いいかげん」になる、長くゆっくり呼吸する、ぼーっとする練習など、ほどほどに生きるコツをいくつか紹介しています。
忙しくて休めない・・・そういう時にも、読むだけで休んだ気になれ、不思議と心が軽くなる1冊です。

『シェフ ゴーティエ・バティステッラ//著 田中 裕子//訳 東京創元社 953-パ

美味しい食事を食べることは、人生の楽しみの一つだと思います。
この本に出てくるようなミシュランガイドの星を獲得するシェフのいるレストランには縁遠く、料理の名前を見ても味の想像すらできないですが、
このような料理を生み出すシェフの苦労や喜び、孤独や賞賛など様々な感情や行動を知ることができました。
是非手に取って、「料理の世界」を味わってください

『空の辞典 小河 俊哉//著 雷鳥社 451

当たり前にある空だけど、毎日違う表情を見せてくれる。
見上げた空の美しさに感動したり、あの時、あの場所で見た空は、もう見られない貴重な空の顔。

あなたが見上げたその空に名前があることは知っていますか?
この本にはあなたが見た空の名前がきっとみつかるはず。
あの時の空の名前を探しながら、美しい空の表情に癒されてみるのはいかがでしょうか?

『本を読んだら散歩に行こう 村井 理子//著 集英社 914-ム

亡くなった兄、両親との関係、義理の両親の介護、双子の息子の受験、自分の病と仕事など、
相当大変な日々を過ごされているはずなのに、ちっともそれを感じさせないのはどうして?
それは「常に寄り添い、人生を伴走してくれる本があったから。」と著者。
「本は私が必要とするそのときまで、じっと動かず、静かにそこで待っていてくれる。
人間は信用できない。信用できるのは、本、それから犬だけだ。」(本文より)

著者のこの苦しい数年を救ってくれた本の中から、考えさせられる一冊、楽しい一冊、
気軽な一冊、見て楽しい一冊が紹介されています。
これは、エッセイ+読書案内を兼ねたおトクな本です。

『おひとりさま日和 大崎梢 岸本葉子 坂井希久子 咲沢くれは 新津きよみ 松村比呂美//著 双葉社 F

テーマは、「ひとりの生活」。
6人の女性作家の書き下ろしエッセイ集です。
自分に合った気楽で自由を満喫できる生活って?
6話ともそれぞれ違うけれど、共感できるところも多く楽しめました。

『とあるひととき 花王プラザ//編 平凡社 914

テーマは、一日の三つの時間帯。
「朝」のひととき、「夕暮れ」のひととき、「午後11時」のひととき。
14人の作家のエッセイ集です。
日々の暮らしの中で、自分を取り戻しホッとできる時間は、特別なもので大切にしたい。
自分にとってそんなひとときって何時なのかなあ・・・。
日々を振り返るきっかけになる一冊です。

『万葉の愛をたずねて 稲田 宰//著 文芸社 911.1

万葉集の中で、愛がテーマの和歌だけを厳選した解説集です。
古典の言葉は難しくて分からない・・・
でも、いつかは読んでみたい!と思っていた万葉集。
短い言葉で解説されているので楽しく読め、万葉集が身近に感じられる一冊です。

『世界のかわいい村と街 パイインターナショナル//編著 パイインターナショナル 290

童話に出てくるような世界にあるカラフルでかわいい街並みと建物を紹介した写真集です。
昔ながらのノスタルジックな街や花いっぱいのロマンチックな街・・・
本を開くと、色鮮やかな街並みに目を奪われ、まるで童話の世界に入り込んだように、ワクワクしながら読める一冊です。

『犯罪心理学者が教える 子どもを呪う言葉・救う言葉 出口 保行//著 SBクリエイティブ 379

少年鑑別所に勤務し、1万人の犯罪者・非行少年の心理分析を経験した著者が犯罪の具体例を交え、心理学的な子育てのアドバイスを伝える。

 ”「うちの子に限って大丈夫!」という家庭でこそ読んでほしい

「早くしなさい」「何度言ったらわかるの」「勉強しなさい」等、親がつい言ってしまいがちな言葉を子どもはどう感じ取っているか、
押し付けになっていないか考えてみたことはありますか。
「よかれと思って」発した事が知らず知らずのうちに子どもを苦しめているかも?​

子どもにとって、親が自分に真剣に向き合ってくれていると感じることが大事なのだそうです。

『11番目の取引 アリッサ・ホリングスワース//作 もりうち すみこ//訳 鈴木出版 93-ホ

アフガニスタンから逃れ、祖父とともに難民となった少年サミ。
祖父の生きる術であり、心の拠り所だった伝統楽器ルバーブが奪われた!
サミは友達の助けを借りて物々交換を始め、ルバーブを買い戻す決心をする。
紛争の過酷さの中にあるもてなしの心や名誉、友情や希望・・・心が洗われるような気持ちなりました。
大人の方にもぜひ読んでもらいたい一冊です。

『28文字の捨て方 yur.3//著 主婦の友社 597

 ● 物に愛着を持てない人ほど使わないものに執着する。

 ●「何かに使える」と思うものほど ほとんど何にも使わない。

気持ちがなぜか晴れないとき
わたしは無性に「片づけ」がしたくなります。
でも、やり始めるとかえって、しんどくなることが・・・

その原因は、「これ、どうしようか」と捨てる捨てないを考える作業

この本は
背中を押してくれます、だなんてそんなやさしいものではありません。
ぐいぐいぐいっと、手をひっぱってくれます(※くれました)
爽快な気持ちですすめる「片づけ」に

読んで頭をスッキリ
片づいて目の前がスッキリ
そして、最期は心もスッキリ

トリプルスッキリ いかがでしょうか

『五十八歳、山の家で猫と暮らす 平野 恵理子//著 亜紀書房 914-ヒ

私もこの年齢となり 境遇は違えどいろいろ悩むことも多く 不自由なりの のんびりした生活を楽しめたらと思うようになりました。
この本を読んで、これからの人生のことちょっと考えてみるのもいいかもしれませんね。
イラストもとても素敵です。

『星がひとつほしいとの祈り 原田 マハ//著 実業之日本社 F-ハ

7つのお話から成る短篇集。
旅好きの著者らしく日本各地が舞台に。土地の方言も味わいがあり温かい。
平凡(?)に暮らす人々にも物語がある。
年代も抱える事情も違いはあるが、それぞれが精一杯生きていて、その行く末には、星の瞬きのような明るさが感じられる。
静かな余韻の残る一冊です。

『ヨルガオ殺人事件 上・下 アンソニー・ホロヴィッツ//著 山田 蘭//訳 東京創元社 933-ホ

前作『カササギ殺人事件』の続編となる今作は "一粒で二度おいしい” 体験が得られます。

  犯人を当てるためにもう一つ作品を読める!

ミステリーファンなら嬉しいと思います。
是非本格ミステリーを十二分にお楽しみください。

『大人の生き方 大人の死に方 海原 純子//著 毎日新聞出版 498

著者は、医学博士・心療内科医・大学教授の海原純子さん。

昨今の閉塞感の原因は、ステキな大人が少ないこと。
魅力ある大人が増えると、若者たちもあとに続くのではないかと、海原さんは考える。

そこで今一度、年を重ね、自分独自の人生を歩むことについて考えるひとときを作ってほしい。
生の延長線上にあるのが死。
死を意識することは充実して生きることにつながると、新聞連載原稿に加筆したのが本書。

身辺の日々の出来事を感じたままに書かれているので親しみやすく、視野を広げ新しい視点を得ることの大切さが伝わる。

『さよたんていのおなやみ相談室 さよたんてい//著 ぴあ株式会社関西支社 159

さよたんていは11歳の女の子。あらゆる人のどんなお悩みも解決してくれます。
一つ一つのお悩みに真剣に向き合う彼女の言葉は、シンプルで的確。

例えば P120 「運命の人はいつ現れるのでしょうか」
       いつ現れるのかはわかりません。だから運命なんじゃないですか?

    P246 「楽しい人生にしたいです。どうすればいいですか?」
       
あなたしだいです。ゆめをもちましょう。  

どのページからでも開いてみてください。日々を過ごすためのヒントがもらえるかもしれません。

『小日向でお茶を 中島 京子//著 主婦の友社 914-ナ

2018年10月~2022年9月まで、雑誌「ゆうゆう」に連載したエッセイが本になりました。

50代になった著者の体のこと、美味しい食べ物、料理や旅行の話、コロナ禍の生活の様子が綴れています。

あとがきには、「人生は長い。できるだけ正気を保って、退屈せずに天寿を全うしようと思うなら、それなりに楽しめるなにかをみつけないと。」とあります。

そして、なにかをするかしないかは、年齢ではなくて、人なのだと。

自分にも共感できるところがたくさんあり、元気をもらえる一冊でした。

『世界の美しい動物園と水族館 パイインターナショナル//編著 パイインターナショナル 480

世界各地にある73の動物園と水族館が、鮮やかで美しい写真とともに紹介されています。

宮殿の敷地内にある動物園、そして動物園にいるはずのあの大きな動物がなんと!水槽の中に・・・

想像を超える魅力があふれ、ワクワクしながら読める1冊です。

『「あの人」のこと 久世 光彦//著 河出書房新社 770

「あの人」って?
小説家でもあり、数多くのテレビドラマの演出やプロデュースを手がけてこられた久世光彦さんが関わったあの人たちのことを
エピソードとともに記されています。
その中にはあちらへ旅立たれた人もあり、当の久世さんも既にあちらの人。
読むうちに、まるで自分もあの人たちとともに時を過ごしたかのような懐かしい気持ちになってしまいました。

『88歳、しあわせデジタル生活 若宮 正子//著 中央公論新社 007

”デジタル”や”インターネット”などの用語を、例え話を用いて分かりやすく解説し、パソコンやスマートフォンを
活用した著者の日々の暮らしの様子、デジタル機器を使うときの17のヒントやコツを紹介しています。

”デジタル”という言葉を聞くだけで、難しそう・・・と苦手意識がある方も、そそっかしい著者の経験や出てくるヒントに、
なるほど!とワクワクしながら楽しく読める1冊です。

『ルルとララのおしゃれクッキー あんびる やすこ//作・絵 岩崎書店 91-ア

はじめての子にもわかりやすい!
さてさて、まんなかの木にクッキーの実はなるのかな?

※トライやる・ウィークの中学生がおすすめする本です!

『世界でいちばん変な虫 ~珍虫奇虫図鑑~ 海野 和男//写真と文 草思社 486

この本は世界の奇妙な形や模様の虫がのっている本です。
自分が最も好きなページは、P36と37で、奇妙な形をしたツノゼミが多くのっています。
他にも奇妙な虫が多いので、ぜひ読んでください。

※トライやる・ウィークの中学生がおすすめする本です!

『西表島フィールド図鑑 横塚 眞己人//写真・著 実業之日本社 462

この本は西表島の自然について書かれたものです。
特に昆虫類のページがオススメで、本の中でも最もページ数が多いです。
また、付録として地図もあり、旅行する時役立つと思います。

※トライやる・ウィークの中学生がおすすめする本です!

『ギフテッドの光と影 ~知能が高すぎて生きづらい人たち~ 阿部 朋美・伊藤 和行//著 朝日新聞出版 371

「ギフテッド」=「天才」?

「ギフテッド」とは、どのような人たちで、どのような特性を持っているのか?
その実情は、あまりにも知能が高い為に周囲となじめず、誤解されやすい。
日本の「同調圧力」社会の中ではとても生きづらいそうです。
新聞記者である著者が当事者を取材し、『朝日新聞デジタル』の連載を書籍化。
正しく知ることは大切なことだと感じます。

【同調圧力】・・・集団での意思決定の際に、多数派の意見と同調させるように作用する暗黙の圧力。(『大辞林 第4版』より)

『愛という名の切り札 谷川 直子//著 朝日新聞出版 F-タ

愛って、何だろう。

結婚って、何だろう。

14年連れ添った夫から、突然離婚を迫られ困惑するライターの梓、
専業主婦の百合子、非婚を選ぶ香奈、事実婚の理比人。

それぞれが愛に対して、真剣に向き合うハラハラドキドキの愛の物語です。

『ライオンのおやつ 小川 糸//著 ポプラ社 F-オ

著者がお母さんのことをおもって書いた
「おなかにも心にもとびきり優しい、お粥みたいな物語」

読み終わったら
いまの生活を
人との出会いを
おやつの時間を
愛おしく、大切に感じるかもしれない・・・

『お探し物は図書室まで 青山 美智子//著 ポプラ社 F-ア

20代から60代の、魅力ある人たちが主人公の、5つの短編集。
そこは、引き寄せられるように訪れた小さな図書室。
主人公たちは、司書の小町さんが発した「何をお探し?」の一言に、
心の中の想いを吐露してしまい…小町さんが選んだ、絶妙な本と付録に
勇気づけられ、前を向き直し、再び歩き出す!
主人公たちは、一体どんな答えを導き出したのか?

2021年 本屋大賞第2位。
話の続きが気になる、ワクワクしながら読める物語。

『成瀬は天下を取りに行く 宮島 未奈//著 新潮社 F-ミ

【成瀬あかり】
きっと、この名前を忘れない
たぶん、どこかにいる気がする

どこにでもあるような日常
誰にでも起こりそうな出来事
だけど彼女が関わるだけで
忘れられないモノになる、コトになる・・・

そして、あなたは彼女に会いたくなる!!

『赤い手袋の奇跡 ~サラの歌~ カレン キングズベリー//著 集英社 933-キ

年齢を重ねると、いろいろなことを諦めなければならないことが増えますが、
この本を読み「サラの歌」を詠んだ時、まだまだやれる!!という気持ちになりました。

何か悩んでいる時に読みたくなる一冊です。

『世界の家の窓から ~77カ国201人の人生ストーリー 主婦の友社//編 主婦の友社 290.8

表紙には、窓の外から中を覗いたヤギ(?)の写真。そのとぼけた表情に魅かれて、
この本を手に取りました。

2020年3月、新型コロナウイルスの流行のため、各国で隔離政策やロックダウンが始まりました。
外へ出ることは許されず、窓からの景色を見るしかなくなってしまった人たちが、
「私の窓からの眺め」を写真に撮って、facebookに投稿したものが本になりました。
窓から見えるのは、ペットや野生の生き物、ご近所の洗濯物、庭や畑、そして、人が消えた街の様子。

窓の外に広がる景色と添えられたコメントから、遠い国の、顔を見たこともない人々の暮らしや
想いをうかがい知ることができます。

当たり前だった日常がそうでなくなった時、失ったものの大きさに気づかされます。

『旅の食卓 池内 紀//著 亜紀書房 291

…ふらっと旅に出かけてみれば、きっとすてきな発見がある。
忘れられない人との、そして食との出会い。居酒屋料理からおやつまで、心に残る
「そこでしか食べられない味」を求め、今日も旅の達人・池内紀がゆく。
ゆったりのんびり旅気分にひたれる、大人のための散歩エッセイ。
                   亜紀書房の内容案内より

著者は姫路市生まれでドイツ学者でエッセイスト。この本に添えられた、味のある(?)
イラストもご本人によるものだとか。

そして合わせてご紹介したいのが、
『散歩本を散歩する』池内 紀//著 交通新聞社 915-イ
こちらも、散歩好きの著者がイラスト付きで街案内をしてくれます。

『ここだけのお金の使いかた アミの会//編 中央公論新社 F

アミの会とは、実力派女性作家集団。これまでにも既刊作品多数。
メンバー以外の作家がゲストとして参加することもあり、今回は原田ひ香さんが参加している。
本作は、ゲームの課金、給料、宝くじの当選金、子どもの教育費など、お金がテーマの短編集。

読後、自分がお金をかける対象って何だろうと考えてみた。
お金があれば幸せになるわけではないが、最低限のお金は必要か・・・。

『じゃむパンの日 赤染 晶子//著 palmbooks 914-ア

幼い日や学生時代、大人になってからの日々の出来事や気付きを綴ったエッセイ。
作家の岸本佐知子さんとの交換日記も収録。
こだわりを持ちつつも、どこかゆるいところがおかしさを誘い、クスクス笑いが止まらない♪
楽しめる一冊です。

『彼女たちの山 ~平成の時代、女性はどう山を登ったか~ 柏 澄子//著 山と渓谷社 786

本書は、月刊誌『山と渓谷』2020年4月号から12月号まで掲載した内容に再取材のうえ、加筆修正しまとめたもの。
平成の時代、世界の山を愛し、登ることにこだわり続けた女性クライマー5人、
山野井妙子、田部井淳子、谷口けい、野口啓代、遠藤由加たちの話や、
山小屋、山岳ガイド、山岳部など山とかかわってきた女性登山者の話が収められています。

「本書を開いて、山に登る者たちの心のうちや行動の数々を、身近に感じてもらえたらうれしい。
私はみなから勇気をもらった。」と著者。

『たんぽぽのお酒 レイ ブラッドベリ//著 晶文社 933-ブ

12歳の少年ダグラスは、ひと夏を色々な人たちと過ごします。
ダグラスが様々な出来事を通して見出した、生きていることの実感と喜び、
垣間見た人生の秘密・・・。
「幻想とは彼(著者)にあっては夢の世界をほしいままにするのと違い、この世界の隠れた力、
隠れたドラマをはっきり見る能力なのです」と訳者は綴っています。

ひと夏のファンタジーをお楽しみください。

『忘れないでおくこと ~随筆集 あなたの暮らしを教えてください 2~ 暮らしの手帖編集部//編 暮らしの手帖社 914

雑誌『暮らしの手帖』に掲載された随筆の中から「日々の気付き」にまつわる作品を収録。
小説家、詩人、写真家、漫画家、ミュージシャン、俳優、格闘家など多彩な67人が
それぞれの忘れないでいる大切なことを綴ったエッセイが収められています。
1篇が3ページほどと短いので、少しの時間で読めるところもおすすめです。

『何げなくて恋しい記憶 ~随筆集 あなたの暮らしを教えてください 1』もあります。
こちらは「家族、友人、恩師」にまつわる作品を収録しています。

『あの夏の正解 早見 和真//著 新潮社 783

2020年5月20日、全国高等学校野球選手権大会の中止が決定した。

今年の夏、4年ぶりに声援の戻った夏の甲子園で、慶應高校が107年ぶりの優勝を果たし幕を閉じた。
3年前、あの年の高校3年生は挑戦することもできずに夏が終わったのだ。
甲子園という目標を失った球児たちはあの夏をどう過ごしたのか、指導者は球児たちに何と言葉をかけるのが正解だったのか、そして球児たちは自分の未来のためにどう決着をつけたのか。元・高校球児で小説家の早見和真が「あの夏」を追いかける。

『図書館ウォーカー 旅のついでに図書館へ オラシオ//著 日外アソシエーツ 016

著者が旅のついでに巡った66の図書館を、旅行者目線で描いた、写真付きエッセイです。
訪れた町や図書館のとても美しい風景写真は、見ているとまるで、実際にその場にいるような気持ちになります。
あんな場所に、こんな図書館があったのか!と、ワクワクしながら読める1冊です。

『言の葉連想辞典 遊泳舎//編 あわい//絵 遊泳舎 814

「日常を少しだけ豊かにしてくれる」という視点から選ばれた言葉が集められています。
それは、自然・感情・行動・場面・色などのテーマとなる漢字・文学から派生する言葉の数々。
風情のある表現から日本語の趣の深さを感じ、言葉の世界が広がります。
テーマをイメージしたイラストも素敵で、手元に置いておきたくなる一冊です。

『星落ちて、なお』 澤田 瞳子//著 文藝春秋 F-サ

2021年直木賞受賞作品。
江戸時代末期の絵師、河鍋暁斎(かわなべ きょうさい)とその娘とよを描いた物語です。
江戸、明治、大正と変わってゆく時代の中で、自らのスタイルを貫き、
自分が美しいと思うものを描き続けた暁斎。
また天才ともいわれ、あまりに大きな存在の父と向き合いながら、自分の生きた証を残す役目を見出していくとよ。
河鍋暁斎の画集とともに手に取ってみてください。

『二番目の悪者』 林 林子//著 小さい書房 726

あの有名人が言ってたから・・、友だちから聞いた話だから・・、ちまたで話題になっていたから・・、等々
うわさを信じる理由はたくさんあります(事実かどうか確かめもせず・・)。
この本の中で第三者として現れる雲の言葉、「噂は向こうから巧妙にやってくるが、真実は、
自らさがし求めなければ見つけられない」この文に心がざわつきました。
はたして「二番目」というのは誰のことなのでしょう?

『暮らしを変える書く力』一田 憲子//著 KADOKAWA 816

《言葉》をみつけるということは
わかったつもりだったのに実はわかっていないかったことに
輪郭をつけて、誰かに手渡すこと
そして、誰かの見つけた真実と交換し合うこと
新しい時代の文章レッスン 受けてみませんか

『くじけないで』柴田 トヨ//著 飛鳥新社 911.5

90歳を過ぎてから、詩を書き始めた著者のトヨさん。
日常生活や思い出を題材にしたベストセラー詩集です。
トヨさんの、年を重ねたからこそできる表現や言葉に、元気をもらえます。
おすすめは54ページの”くじけないで”。
トヨさんが感じた陽射しを、あなたにも届けたい。

『夏の体温』瀬尾 まいこ//著 双葉社 F-セ

著者が「友情をテーマに書こうと思って書き始めたわけではない」というのがよくわかる
なにげない日々のなかで、なにげないやりとりの中で始まる・・・うまれる《友情》
すぅ~っと爽やかな気持ちになる・・こころがポッとあたたかくなる・・
小学生の瑛介、中学生の明生、大学生の太原
それぞれの《ともだち》をえがいた全3編

『三つ編み』レティシア コロンバニ//著 早川書房 953-コ

生きている場所も年齢も全く違う女性の物語。
最後には思わずうなる展開に。
読後、力強く生きる勇気をもらえる小説。

『ニューヨークの女性の「強く美しく」生きる方法』エリカ//著 大和書房 159

幸せの基準を決めるのは、あなたです。
ニューヨークへ単身渡り、競争の激しい世界で一人、ビジネスを行う筆者。
そこで出会った素敵な人たちから学んだ習慣や美しい思考を紹介しています。
読み終えたとき、あなたはきっと、すがすがしい気持ちに包まれていることでしょう、と筆者。

『きみは太陽のようにきれいだよ』チェマ エラス//文 童話屋 726-エ

広場で開かれるパーティーに、ホセは妻のアナを誘います。
でも自分はもうおばあさんでパーティーには似合わないと言うアナ・・・。
ホセは「君は美しい!そのままでいい!」とやさしく言い続けますが・・・。
こんな老夫婦になるのが理想です。
とっても優しい気持ちにさせてくれる一冊です。

『美しい和菓子の図鑑』青木 直己//監修 二見書房 383

和菓子はお正月の花びら餅に始まり、春の桜餅、柏餅、夏には錦玉羹や葛饅頭、
秋になると、菊や紅葉などの練り切りをはじめ、栗きんとんや亥の子餅、年末には
歳神さまの依り代となる鏡餅、と一年中私たちを楽しませてくれます。
一つ一つの和菓子の解説や由来、昔ながらの和菓子の紹介もされています。
ホッと一息、和菓子とお茶で体も心も癒されてくださいね。

『おいしい暮らし 北インド編』有沢 小枝//著 教育評論社 292.5

東京麹町にあるインド料理の老舗アジャンタのオーナーである夫とともに、インド各地を訪ね、
食、歴史、文化について綴ったエッセイです。
日本でおなじみのあの野菜の期限がインドだとか、マスタードの花が咲き乱れる黄色い畑、
象の背に乗ってお城巡り、駱駝研究所の見学の話など、インドへの興味が深まる一冊です。
南インド編もありますので、さらにインドを知りたい方はぜひ!

『10代からのSDGs いま、わたしたちにできること』原 佐知子//著 大月書店 333

SDGsのゴールを目指すためにわたしたちに何ができるのか。
個人や団体による具体的な事例が紹介されており、こういう取り組み方もあるのだなと
知ることができます。「マゼンダ・スター」ってどんなもの?今は亡き中村哲医師、
ユニクロや劇団四季・・・、そしてセサミストリートが50年以上前の番組開始当初から
目指していたものとは?
「世界はたくさんの人とつながることで変えられる。
第一歩は、人の心に目を向けることから。」

『世界魔法道具の大図鑑』バッカラリオ・オリヴィエーリ//文 西村書店 902

マラクルーナ氏の魔法道具のコレクションがまとめられた一冊です。
あまり知られていない珍品から世にも名高い宝器まで、全部で210個。
例えば有名なところでは・・・ドロシーの銀の靴、ミス・ポピンズの傘、如意棒、
銀の椅子、おかゆの小鍋、人魚姫の飲み薬、魔女たちの箒、組み分け帽子、
ジャックのハープ、アウリン、ナルニア国の衣装だんす、賢者の石などなど。
それらが何の話に出てきた道具だったか思い出すのも楽しい!
この中でもし自分がもらえるならどれ?考えるだけでワクワクしてしまう。

『山小屋の灯』小林 百合子//著 山と渓谷社 291.5

全国の山小屋を訪ねた編集者と写真家によるフォトエッセイ集。

・・・煙突から上る細い煙が、ひっそりした森の中に人間の営みがあることを知らせているようで、
山小屋というのは山の中にあるからこそ魅力的なんだなあ・・・ 本文より

季節ごとに訪れたい山小屋が見つかります。
山小屋への憧れが募る一冊です。

『死ぬ瞬間の5つの後悔』ブロニー ウエア//著 新潮社 936-ウ

著者のブロニー・ウエアは緩和ケアの介護を長年つとめ、多くの患者を
看取った経験を基にして書いたブログが注目を集めました。
数多くの最後を看取ってきた彼女が患者の死の床で聞いた、誰にでも共通する後悔。
「もっとお金を儲ければよかったという人はいない」誰もがする後悔とは…。
様々な最期を迎える方々の様子からは、全ては自分が選択している事なんだなあと
改めて感じさせられます。
タイトルとは裏腹にポジティブな思考へ繋がる一冊となるかもしれません。

『日本に住んでる世界のひと』金井 真紀//文・絵 大和書房 334

生まれた場所を離れて日本で暮すスポーツ選手、宣教師、出稼ぎに来たひと、
難民として逃げてきたひとなど、来日の理由は様々。
どの人生にもキュンとなる部分があり、人間のドラマがある。
理不尽で最低で、絶望したくなる話は、歴史上にも現在にも、海外にも国内にもある。
この小さな世界の断片を一冊の本から垣間見た気がする。

『変な家』雨穴//著 飛鳥新社 F-ウ

YouTubeで話題の覆面作家・雨穴(うけつ)。
謎の空間、二重扉、窓のない子ども部屋-。
間取りの謎をたどった先に見た「真実」とは!?
2024年春、映画化決定!!
待望の第2作『変な絵』も合わせてどうぞ。

『波うちぎわのシアン』斉藤 倫//著 偕成社 91-サ

小さな島の診療所でフジ先生に拾われた少年シアン。
開かない左手に耳を近づけると、母のお腹にいた記憶を呼び覚ます力がありましたが、
自分は生まれたことに罪悪感を持っていました。
人は誰でも愛されて生まれてくることを、あらためて感じさせてくれる物語です。

『本当の「心の強さ」ってなんだろう?』齋藤 孝//著 誠文堂新光社 159

メンタルを強くするとは、感情に振り回されなくなること。
大事なのは、強度より柔軟性。柳のようにしなやかに、打たれ強い心があったなら。
野球界で話題の大谷翔平選手を、柔軟な身体と同じくらい、心も柔軟なように著者は感じるそうです。
著者自身や、著名な人々のエピソードも多く、勇気づけられる1冊。

『それでも旅に出るカフェ』近藤 史恵//著 双葉社 F-コ

カフェ・ルーズのメニューには、いろんな国のスイーツや飲み物が並んでいます。
それは、店主が世界各地を旅して、その地方で長く愛されてきた食べ物を教わり再現したもの。
季節のモノ、体に良いモノ、好みに合うモノなど、その時その人に合うモノを、店主が勧めてくれます。
訪れた人にとって、おなかだけでなく心も満たしてくれるカフェなのです。
本書は、旅に出るカフェシリーズの2作目。
1作目の『ときどき旅に出るカフェ』もあります。

『答えは市役所3階に』辻堂 ゆめ//著 光文社 F-ツ

コロナ禍の中、市役所に開設された「こころの相談室」が舞台。
相談者は全てを語るわけではない。切実な悩みと気づいてもらいたい想いとはうらはらに、
知られたくない秘密もあったりして…。
心理カウンセラーの晴川と正木が、相談者の悩みの相談にのりつつ、真実を推理する。
そして、実は、5人の相談者が繋がっているという連作短編集。

『人生の一冊の絵本』柳田 邦男//著 岩波書店 019

~絵本には、幼き日の感性の甦りや心の持ち方の転換がある~
大人になった今だからこそ読んでほしい絵本がこの本の中にたくさん紹介されています
是非〝あなたの一冊″を見つけてください

『グレゴワールと老書店主』マルク ロジェ//著 藤田 真利子//訳 東京創元社 953-ロ

本とは無縁だった青年グレゴワールが本に埋もれて暮らす老人と出会ったことから始まる物語
読書案内はそのまま人生への道案内でもあった!
青年の成長と老いの真実についても考えさせられる作品

『あたしの一生 猫のダルシーの贈り物』パディー レディー//著 江國 香織//訳 飛鳥新社 933-レ

読み始めたら止まらなくなる、猫好きにはたまらない本です。
猫を飼っている方は、きっと今以上にその猫が愛おしくて
たまらなくなるはずです。

『映画と旅する365日』パイインターナショナル 778

365日それぞれの日に合わせた映画とその舞台になった風景が素敵です。
自分の誕生日に紹介されている作品と場所がとても見たくなります。
春は出会い、夏はバカンス、秋はファンタジーやミステリー、冬はゆっくり
見たい名作やホラー等々。

『最後まで在宅おひとりさまで機嫌よく』上野 千鶴子//著 中央公論新社 367

桐島洋子、澤地久枝ら10人のロールモデルと人生後半の生き方を語り合います。
最後まで自宅の暮らしと「在宅ひとり死」を全うするために、何をしておくべきか
考えておかなければなりません。
1.人生100年時代、先輩方の覚悟
2.節目を超えてさらに輝く
3.老後は怖い?怖くない?

『ふるさと再発見の旅 東北』清永 安雄//撮影 産業編集センター 291

「日本の原風景に出逢う旅へ もう一度ニッポンをひもといてみませんか」
をコンセプトに出版された写真紀行シリーズです。
訪れたこともないのになぜか懐かしい気持ちになり、そこに暮らす人々の暮らしぶりが
感じられる写真が多数。
日本各地の記憶に残る風景や街並みが紹介されています。
最新刊の東北以外に、近畿①、近畿②、甲信越、中国地方、関東地方も所蔵しています。
まだ知らなかった日本を再発見する旅に出てみられませんか♪

『喫茶とまり木で待ち合わせ』沖田 円//著 実業之日本社 F-オ

喫茶店が舞台の短編集です。
なんの理由もなくても、何か理由があっても、誰でも少しだけ羽を休め、ゆっくり呼吸
ができる場所。どこにいたって息がしづらいと思っている人が、ほっとひと息ついて、
ゆっくり自分のことを考えられるような場所。
それが、「喫茶とまり木」。
じんわりと心が温まる話が収められた一冊です。

『小さな旅のフォト・スケッチ』丹野 清志//著 ナツメ社 291

観光地や絶景の写真ではなく、その土地の街や自然の匂いが感じられる写真が掲載されている。
街歩き旅を続けている著者が、四季のうつろいの中で出会ってきた街や自然や人々とのささやかな
出会いの記録集だそうだ。
「あなたの旅の記憶と重ね合わせて、一緒に旅する気分で読んでいただけたら…」と著者。

『病と障害と、傍らにあった本』斎藤 陽道ほか//著 里山社 019

病や障害のつらさは、心身の苦しみのみならず、固有な症状や想いを抱え、孤立してしまうこと。
そんな時、心を通わせた存在となった本はあったのか。
12人の当事者、介護者の読書体験が綴られたエッセイ集です。
生きることの困難に出会ったら、どうするでしょうか。
自分にとって支えとなり導いてくれる本を求め、探し続けたいものです。
 

『孫と私の小さな歴史』佐藤 愛子//著 文藝春秋 914-サ

百寿を迎え、現在も雑誌『婦人公論』での連載を執筆されている佐藤愛子さん。
1991年生まれの孫・桃子さんと20年間、毎度ヘトヘトになりながら、年賀状の写真を
撮り続けたそうです。桃子さんが成長するにつれて、どんどんテーマが壮大に。
こだわりを感じる写真の数々にクスっとなります。
「祖母はいつも仕事第一で、私を気遣ってくれることなどめったにありません。
年賀状撮影も私にすれば、ひたすらくだらない、面倒くさいことでした。
でも、祖母がやると言えば、とにかく腹をくくって付き合うしかないのでした。」という
桃子さんの言葉から、エネルギーに満ち溢れ全力で楽しんでおたおばあちゃん
(佐藤愛子さん的には、じいさん?)の姿を想像します。

『ジジイの片付け』沢野 ひとし//著 集英社 597

……片付けを習慣にすると、健康、安心、老後の喜びといいことずくめである。
思い立った時に片付けるのではなく、ジジイは今後のならわしを片付け中心にして、
そして片付けを趣味にして欲しい。ただし、家族の者に嫌われないために、物音をたてず、
大声をあげず、静かに専念すること。
生き抜くためには片付け、これしかない。   著者あとがきより
と、モノに縛られない暮らしへの方向転換のススメが書かれてある。

『ジジイの台所』沢野 ひとし//著 集英社 596

「おいしいものが生まれる場所には、いつも笑顔がある。
 台所はジジイにとって、また家族にとって、すべてのはじまりである。」
と、まえがきにある。
本作は『ジジイの片付け』の第二弾。
料理の本ではなく、あくまで台所が主役の本だとか。
とは言え、簡単、ヘルシー、経済的なレシピも載っているのが嬉しい。

『偶然の散歩』森田 真生//著 ミシマ社 914-モ

タイトルの「散歩」とは、幼い子どもたちとの本当の散歩や、哲学者や思想家との時空を超えた思索の散歩のこと。
数学者である著者は言う。
 散歩はあらゆる生き物との遭遇の場である。世界は広くて狭い、さまざまなものが繋がっていてその中で生かされていると。
 一度きりの偶然の向こうに、いつまでも残り続ける何かを見ている。
 一度きりと永遠は、どうしてこんなに似ているのだろうか…と。
この本のことを上手く伝えられませんが、読後はスッキリ!
自分の視野が広がった気がしました。

『3人で親になってみた~ママとパパ、ときどきゴンちゃん~』杉山 文野//著 毎日新聞出版 916-ス

トランスジェンダーである著者は、フェンシング元女子日本代表。
3人で親になる。パパ、ママ、そして…
著者がパートナーの女性と、ゴンちゃんと、子育てに奮闘する日々を綴ったエッセイです。
LGBTQの方が子どもを授かり、新しい形の家族を築くということ、そこには葛藤もあるが
一つ一つの問題や壁、心配事に向き合っていく姿が勇ましくて温かい。
夫婦の在り方、育児の考え方についても学びがあり考えさせられました。

『52ヘルツのクジラたち』町田 そのこ//著 中央公論新社 F-マ

52ヘルツのクジラ。仲間とは声の高さ-周波数が全く違うため、他のクジラにはその声は聞こえない。
世界で一番孤独なクジラ。
自らの人生を家族に搾取され続けてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。
どうか彼らの声が誰かに届きますように。優しく受け止めてもらえますように。
2021年本屋大賞受賞。

『あなたのための短歌集』木下 龍也//著 ナナロク社 911.1

依頼者からメールで届くお題をもとに短歌をつくり、封書にして届ける…という、
短歌の個人販売によって生まれた短歌たち。
本来ならこうして公開されることはなかった、たった1人の「あなたのため」につくられた短歌たち。
でも、あなた以外の「あなた」のためにつくられたのでは?と思えるような1首に出会えるかもしれません。
※最後のページまでめくるのをお忘れなく!

『素晴らしきお菓子缶の世界』田中 ぷう//著 光文社 675

身近にあふれるお菓子の缶。
お家で小物入れになっている親しみのあるものから、いつかは手に入れたいあこがれのものまで。
ながめるだけで幸せな気分になります。

『フーテンのマハ』原田 マハ//著 集英社 915-ハ

旅好きマハさん。マハさんの半生もよくわかる一冊。
笑いあり、感動ありの取材旅行エッセイ本。
食・陶器・絵画・鉄道を求めて、日本中、世界中をとび回る!!
マハさんと一緒に出かけ、旅した気分!

『この道の先に、いつもの赤毛』アン タイラー//著 早川書房 933-タ

主人公のマイカは、43歳ひとり暮らし。アパートの管理人兼コンピューターの便利屋をしている。
毎朝、ランニング→シャワー→朝食→掃除のルーティーンを崩さない。
つき合っている彼女はいるが、結婚する気はない。
変わらない日常が続くのかと思われるが、ある日、自分の息子を名乗る青年が現れ事態は一変する。
このまま今まで通りの日々を過ごしたいのか、そうでないのか…。
マイカは、自分の中のホントの気持ちに気づき、いつもと違う「ちょっとしたこと」を
試してみる。と、そこには新たな展開が…。

『聡乃学習』小林 聡美//著 幻冬舎 914-コ

著者は、俳優の小林聡美さん。
50歳を前にスタート、5年にわたって書き続けたエッセイが本になりました。
…今やりたいことは、今やっておかなくては。
身体の衰えを感じつつ、時代の流れを感じつつ、それでも見聞を広め知識を吸収する。
淡々と前向きに、マイペースでいいから。…と言いつつも、結構パワフル。
なかなか自分にはできそうもないけれど、
「トライアル アンド エラー」という言葉は、おまじないのようで心強い。

『解きたくなる数学』佐藤 雅彦・大島 遼・廣瀬 隼也//著 岩波書店 410

数学に苦手意識のある方、多いのでは?(私も…)
思わず目を背けたくなる暗号のような問題…
でも、それが不思議と「解きたくなる」のです!
NHK教育テレビ「ピタゴラスイッチ」を手がける3人だからこそ成せるワザ。
考えるのが楽しくなる1冊です。

『I love letter』あさの あつこ//著 文藝春秋 F-ア

主人公の岳彦17歳は、この半年近くほとんど部屋から出なかった元引きこもり。
ひょんなことから、会員制の文通会社で働き始めた。
「まめに手紙をくれてた人が急に音信不通になるって、どんな場合?」
それぞれに書けない理由、それぞれの書かない理由があったりして…
タイトルから、甘い話を想像していたらどんでもなかった。
これは、サスペンス!
手紙には、メールや電話では伝わらない想いが込められている。

『世界のひきこもり』ぼそっと池井多//著 寿郎社 367

先進国に限らず貧しい国にも、ひきこもりは世界中にいるらしい。
各国で生活するなかで、どんな事がきっかけでひきこもりとなったのか、
どのような生活をしているのか?ひきこもりを脱しようとしている人、
ひきこもりであることを受け容れている人…と多様である。
ひきこもり歴35年、「世界ひきこもり機構」を設立(2017年)した50代の著者が、
インターネットを介して海外のひきこもり当事者と対話し、「ひきこもり」は
日本特有の現象でないことを提示しています。

『ごきげんな散歩道』森沢 明夫//著 春陽堂書店 914-モ

これまでに著者の小説をいくつか読んで、とても繊細な表現をされる方だなぁと感じていました。
この本を読んで著者の人となりを知ることができて、満たされた気持ちになりました。
散歩に出て、空を見上げて足元にも目を凝らして…やさしく面白い視点やロマンを感じる発想、
あたたかい言葉が詰まっています。

『パリのすてきなおじさん』金井 真紀//文と絵 広岡 裕児//案内 柏書房 361

パリの街で出会ったおじさんたちのインタビュー集。
個性豊かな似顔絵も添えられている。
年代、職業も様々。人種、宗教などそれぞれの背景を背負いながらも、パリの生活を大切に
しているおじさんたちの言葉は、意味深い!
「世界は想像以上に込み入っている。」とは、著者の言葉。

『アルプスでこぼこ合唱団』長坂 道子//著 KADOKAWA 916-ナ

スイス在住20年の著者だが、なかなか周囲になじめない。それは、アンフレンドリーな
スイス人の国民性か、スイスドイツ語の言葉の壁のせいなのか…。
ひょんなことから、地元の合唱団に加わるが、メンバーの国籍も様々、職業や趣味もわからず、
話すきっかけすら見つけられない。
さらに、コロナ禍のため練習はリモート!!
「いろいろあった4年間は、私にとって、みんなと声を合わせて歌う時間であると同時に、
スイスへのゆっくりテンポの同化の時期。この地での居場所探しの時間でもあった。」と、著者は書いている。
人と仲良くなるには、アダージョのテンポで、気長に根気よくってことかな~。

『明日咲く言葉の種をまこう』岡崎 武志//著 春陽堂書店 159

本(小説・エッセイ・詩・漫画)から映画、ドラマ、墓碑銘まで、
著者が書き留めたものの中から、とっておきの名言を紹介。
名言が生まれた背景やエピソードも綴られています。
巻末には「引用作品一覧」があるので、お気に入りの名言に出会えたら、
元の作品を読んでみるのもいいかもしれません、

『MINIATURE LIFE at HOME』田中 達也//写真・編集 水曜社 748

よくあるお家でのワンシーン…?
よく見ると…なるほど!!

NHK連続テレビ小説「ひよっこ」のオープニング映像を手がけた、
ミニチュア作家・見立て作家である田中達也さんの写真集です。

『11の秘密』アミの会(仮)//編 ポプラ社 F

著者の、アミの会(仮)とは、 一応女性だけの書き手の集まり、話し合いでテーマを決めて競作し、
書き下ろしのアンソロジーを刊行するグループ。(あとがきより)
今回は、11人の作家さんによる短編集です。
テーマは、「ラスト・メッセージ」。
記されたメッセージの秘密を探る「謎解きの宝箱」みたいな1冊です。

『心に輝く旅の宝石箱』交通新聞社 914

この本は、JR西日本が発行する広報誌『Blue Signal』に収められた旅のエッセイ集です。
著者は、作家、作曲家、映画監督、落語家、バレリーナ、棋士、騎手など。
それぞれの旅の思い出の数々が綴られています。
思うようにお出かけできない今、忘れられない「あの場所」はどんなだろう…。
いつか再び訪れる時まで、どうか変わらずそのままであってほしい。
そして、そのいつかが早く来てほしいと願っている。

『中学生の頭の中身をのぞいたら、未来が明るくなりました。』なりたい大人研究所//編 KTC中央出版 816

「将来、あなたはどんな大人になれたら幸せですか?」
この本は、第1回「なりたい大人作文コンクール」(2019年)に
寄せられた作品で構成されているそうです。
中学生のまっすぐで、純粋な言葉。可能性は無限大。
大人が思っている以上に、身近な大人をみて、多くのことを
感じていそうです。大人の方にも読んでもらいたい。
「あなたは、どんな大人でいられたら幸せですか?」

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